脂肪注入による豊胸術

脂肪注入による豊胸術とは

他部位から脂肪吸引したご自身の脂肪を、胸部に注入し豊胸する方法です。人工的な注入剤やインプラントに抵抗がある方におすすめです。

脂肪注入による豊胸術は、ご自分の脂肪をそのまま利用するため、豊胸後に硬さや形などの不自然さが出にくく、レントゲンに写ることもありません。
脂肪吸引部位は、太腿・お尻・お腹・二の腕などから可能なため、部分痩せ効果もあります。


脂肪注入による豊胸術の欠点と利点

脂肪注入による豊胸術のメリット

自分自身の組織を使うため免疫反応は起きません。
コラーゲンやヒアルロン酸注入と異なり、必ず一部が自分の組織として残り定着します。自然な触り心地、形になります。部分痩せもできます。

脂肪注入による豊胸術のデメリット

注入する脂肪をやや多く採取するため比較的多めの脂肪吸引が必要です。脂肪吸引範囲が広い場合は全身麻酔が必須になります。
移植された脂肪細胞は30%程度しか生着せず、ある程度の満足を得るために2〜3回の脂肪吸引・脂肪注入を必要とすることがあります。

脂肪注入による豊胸術の手術時間と術後経過

脂肪注入による豊胸術では、片方で100cc程度の脂肪注入を行います。そのため、注入用脂肪を200cc程度腹部や大腿部から採取しなくてはなりません。安全かつ確実な鎮痛を得るためには全身麻酔が必須になり脂肪採取部位では内出血の色合いは腫れが1ヶ月程度続きます。脂肪採取部位は2週間程度サポーターまたはガードルの着用が望まれます。脂肪注入部の乳房は多少の内出血色が認められる程度です。

脂肪注入による豊胸術のアフターフォロー

脂肪注入による豊胸術の後、3時間程度ほど休息した後、帰宅できます。場合によっては入院することがあります。
シャワー・洗髪は、手術翌日から可能です。
胸部は、1か月程度圧迫をせずブラトップなどの緩めの下着を着用していただきます。
脂肪採取部位は、手術直後から包帯で圧迫をします。ガードルやサポーター等で2週間程度は圧迫を継続します。
術後の通院は翌日、1週間目に傷のチェック、術後1ヶ月目に経過観察を行います。
もう少し大きくしたい場合は、最初の手術から3ヶ月以降であれば2回目が可能です。

脂肪注入による豊胸術の詳細情報

施術時間 2時間程度です。
施術後の通院 術後翌日、1週間目に傷のチェック、1〜2か月後に経過チェックを行います。
腫れについて 術後2週間程で内出血の色やおおまかな腫れが退いてきます。完全に落ち着くまでは1〜2ヶ月。
カウンセリング当日治療 基本的に不可。
入院の必要性 必要なことがある
麻酔 全身麻酔
洗顔・洗髪・シャワー浴 手術翌日から可

リスク(合併症・副作用 等)

感染
細菌やウイルス等による炎症。
血腫
術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
出血
術後やや多い量の出血を見ることです。
内出血
術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
瘢痕(創跡)
全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
肥厚性瘢痕(ケロイド)
傷痕の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
色素沈着
瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
アレルギー
薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
予定形態との差
なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
微妙な左右不対称
人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
脂肪壊死による貯留
凹凸感
皮下の硬結
脂肪吸引部の凹み感、凹凸
乳房内の石灰沈着
マンモグラフィーに石灰として写ることがある

脂肪注入による豊胸手術の手術費用

項目 治療内容 金額
(消費税込)
脂肪注入豊胸 脂肪吸引後に胸部へ脂肪注入 脂肪吸引料金+44万円
美容的要素のあるものは自費になります。

脂肪注入による豊胸術の症例

症例1
脂肪注入術による豊胸術の症例

大腿部の脂肪吸引の際、採れた脂肪の再利用として乳房への脂肪注入をご希望されました。片側150ccの脂肪を大胸筋内乳房内脂肪組織に注入しました。

脂肪注入による豊胸術 術前
術前
脂肪注入による豊胸術 術後
術後
脂肪注入による豊胸術 術前
術前
脂肪注入による豊胸術 術後
術後

脂肪注入での豊胸術です。概ね片方150ccの脂肪注入を行いました。

この症例の価格

脂肪注入による豊胸術 モニター 大腿部脂肪吸引 70.4万円、脂肪注入 35.2万円 全身麻酔 33万円 合計 138.6万円(税込)

この症例のリスク・副作用

傷痕、色素沈着、感染、血腫、出血、乳房の凸凹感、乳房内の石灰化

脂肪注入術による豊胸術の実際

脂肪注入による豊胸術のポイント

  • 高濃度脂肪注入では一カ所に多量に注入せず、少量ずつ他箇所に注入します。
  • ある程度の結果を出すためには、2回の施術が必要になることもあります。
  • 脂肪吸引可能な皮下脂肪がない方は脂肪注入による豊胸ができません。
酒井院長
酒井院長
渡部医師
渡部医師

豊胸用、脂肪採取部のデザイン

太もも、お尻、二の腕など、脂肪吸引で患者さまが細くしたい箇所を決めてデザインしていきます。

fig1.脂肪採取部の例

太もも、お尻、二の腕など、脂肪吸引で患者さまが細くしたい箇所を決めてデザインしていきます。

fig1.脂肪採取部の例

豊胸デザイン

バストにマーキングを行い、 脂肪注入箇所をデザインしていきます。

この時に胸(バスト)の左右差の改善や、胸(バスト)を大きくしたい箇所を決めていきます。

全身麻酔

僅かな脂肪注入でよければ、局所麻酔でも可能かもしれませんが、一般的には左右の乳房に脂肪を300cc程度注入するため、脂肪採取のための脂肪吸引は全身麻酔が安全です。

脂肪注入による豊胸

採取した脂肪を乳房に注入していきます。
脇の下の見えない箇所から2mmくらいの管を使って、脂肪をいろいろな層にくまなく丁寧に注入します。色々な層に細かく入れることと、皮下や筋肉の中など血行の良い箇所に多めに入れることで、定着を良くしています。なお、これにより感染やシコリなどのリスクが低く抑えられます。
最後に、傷を糸で縫合して、脂肪注入による豊胸手術は終了です。

fig3.採取したご自身の脂肪を使用して豊胸

採取した脂肪を乳房に注入していきます。
脇の下の見えない箇所から2mmくらいの管を使って、脂肪をいろいろな層にくまなく丁寧に注入します。色々な層に細かく入れることと、皮下や筋肉の中など血行の良い箇所に多めに入れることで、定着を良くしています。なお、これにより感染やシコリなどのリスクが低く抑えられます。
最後に、傷を糸で縫合して、脂肪注入による豊胸手術は終了です。

fig3.採取したご自身の脂肪を使用して豊胸