頬の骨を綺麗にする美容外科手術
頬骨・頬骨弓の輪郭形成とは
頬骨・頬骨弓の輪郭形成は、頬の骨を綺麗にする美容外科手術です。
頬骨・頬骨弓の輪郭形成には、大きく分けて頬骨を小さくする手術と頬骨を大きくする手術があります。
頬の骨を小さくする(リダクション)
頬が高い、顔の横が張っている、いわゆる「カニ顔」は韓国や日本の民族に特有な頬骨や頬骨弓の高まりが要因です。これを矯正する手術法として、
a) 頬骨・頬骨弓の骨削り
b) 頬骨・頬骨弓骨切り、内側移動固定
という2つの手術法があります。
a、bのどちらの手術も口腔内の上の歯列の歯茎の元を切開し、頬骨全体を露出することから始まります。耳前部にも1cmほどの皮膚切開から頬骨弓の元を露出し、削ったり骨切りを行います。頬骨・頬骨弓骨切り、内側移動固定術の場合は、チタンのミニプレートで固定をします。
頬の骨を増大する(オオグメンテイション)
頬骨が貧弱でげっそりした感じの方に適応されます。患者さまには、予め3DCT付きのCT検査を行っていただきます。
まず、3DCTを元に3Dモデルを作成します。
この3Dモデルから人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)のピースを作製します。
この人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)のピースを口腔内の切開創から頬骨移植する手術です。
頬の骨を綺麗にする美容外科手術の手術の欠点と利点
頬骨骨切り内側固定術・頬骨骨削り
頬骨骨切り内側固定術・頬骨骨削りのメリット
顔の幅を決定するのが頬骨の高まりです。これを縮することで小顔感が強調されます。
頬骨骨切り内側固定術・頬骨骨削りのデメリット
頬骨を削ると、頬の肉が弛むことが有ります。この場合十分腫れが退いたあと、顔面側面のフェイスリフトを行うことで改善します。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)による頬の増大のメリット
頬骨増大で使用されていた他の素材としては、自家化骨(骨盤骨)とシリコンプロテーゼがあります。自家骨は採取が大変ですし、そこに傷跡が残ってしまいます。また、かなり吸収が起こるため変形が危惧されます。シリコンプロテーゼは周囲に浸出液がたまったり、骨を破壊する等とてもトラブルが多いものです。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)による頬の増大は、これらを改善した手術法です。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)による頬の増大のデメリット
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)はいずれご自分の骨になっていきます。感染の危険性が僅かに上がります。また、やや大きく表現されることがあり、後日修正が必要なことがあります。
頬の骨を綺麗にする美容外科手術の手術時間と術後経過
頬骨骨切り内側固定術・頬骨骨削り
頬骨骨切り内側固定術・頬骨骨削りの手術は、全身麻酔の準備を含め3時間ほど要します。この日は入院します。
術後の疼痛は、薬剤等により緩和されます。
手術の翌日には退院になりますが、術後5〜7日はフェイスバンドで顔を圧迫します。手術次の日から洗顔洗髪シャワー浴は可能です。
唇の腫れ(たらこくちびる状態)は、おおよそ2週間程度続きます。頬や横顔の部分の腫れは、3週間ほどでかなり落ち着きますが、完全に柔らかくなるのに2ヶ月ほどかかります。
口腔内は溶解糸を使用しますので、抜糸は必要ありません。2~3週間で自然に溶けてしまいます。耳の前の小さな傷の抜糸は、術後7日で行います。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)による頬の増大
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)移植の手術は、全身麻酔下で2時間程度です。
手術当日は入院をします。手術翌日に退院できます。
手術後5日ほどフェイスバンドで、局所に軽い圧迫をかけます。術後次の日から洗顔洗髪が可能になります。シャワー浴は手術次の日から可能です。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)の手術による腫れは、2~4週間程度である程度落ち着きます。口唇が腫れることがありますが、こちらは1週間程度で落ち着きます。
口腔内の縫合は、溶解糸を使用しますので抜糸は必要ありません。2~3週間で自然に無くなります。
頬の骨を綺麗にする美容外科手術のアフターフォロー
退院後、処方したうがい液でよくうがいをしてください。
お食事は柔らかいものなら特に問題ありません。軽い歯磨きもできます。
手術次の日から洗顔洗髪や入浴もできます。
おおよそ腫れが退き始める2週間までは、うがいを励行し口腔内を清潔に保ちましょう。
術後4~5日目にフェイスバンドを除去した後は、2週間目の状態観察と2ヶ月後のチェックを行います。
頬の骨を綺麗にする手術の詳細情報
施術時間 | 約3時間です。 |
---|---|
施術後の通院 | 5〜7日でフェイスバンドを外し、一度診察します。2週間目に状態観察。2ヶ月後にチェックを行います。 |
腫れについて | 唇の腫れ約10日間。頬やえらの腫れ約3週間、完全に柔らかくなるまでには2ヶ月程度を要します。 術後2ヶ月の間は、下唇から顎にかけて感覚障害がある場合がありますが、これは自然に改善します |
カウンセリング当日治療 | 不可 |
入院の必要性 | 必要 |
麻酔 | 全身麻酔 |
洗顔 洗髪 | テーピング除去後 |
シャワー浴 | 手術次の日 |
リスク(合併症・副作用 等)
- 感染
- 細菌やウイルス等による炎症。
- 血腫
- 術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
- 出血
- 術後やや多い量の出血を見ることです。
- 内出血
- 術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
- 瘢痕(創跡)
- 全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
- 肥厚性瘢痕(ケロイド)
- 傷痕の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
- 色素沈着
- 瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
- アレルギー
- 薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
- 予定形態との差
- なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
- 微妙な左右不対称
- 人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
- 感染
- 細菌やウイルス等による炎症。
- 血腫
- 術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
- 出血
- 術後やや多い量の出血を見ることです。
- 内出血
- 術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
- 瘢痕(創跡)
- 全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
- 色素沈着
- 瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
- アレルギー
- 薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
- 予定形態との差
- なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
- 微妙な左右不対称
- 人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
- 漿液の貯留
- 知覚神経(三叉神経)麻痺・鈍麻
頬の骨を綺麗にする美容外科手術の手術費用
項目 | 治療内容 | 金額 (消費税込) |
---|---|---|
頬骨骨削り・アイホール削り | 1,100,000円 | |
頬骨骨切り内側移動 | 頬骨骨体をブーメランカットして内側に移動して固定 | 1,320,000円 |
頬骨セット | 頬骨骨切り内側移動・アイホール削り | 1,100,000円 |
ほうれい線人工骨移植 | 貴族手術 人工骨による | 550,000円 |
人工骨による頬骨増大 | 頬骨増大手術料金 | 660,000円 |
人工骨作成費用 | 660,000円 | |
輪郭3点セット | オトガイ・下顎骨・頬骨形成 | 2,640,000円 |
症例1頬骨の突出と顔幅の減少を目的
頬骨と頬骨弓を削り顔の幅を狭くしました。
この症例の価格
頬骨骨切り内側移動術・頬骨骨削り モニター 105.6万円(税込)
この症例のリスク・副作用
感染、血腫、左右差、表皮の弛み、顔幅のサイズ異常
頬骨削り・頬骨弓削りの実際
頬骨削り・頬骨弓削りの手術のポイント
- 頬骨削り・頬骨弓削り手術前に3DCT付きのCT検査を行います。
- 頬骨削り・頬骨弓の削骨部分は、術後しっかり圧迫をかけます。
口腔内歯茎上の切開
頬骨削り・頬骨弓削り手術では、口腔内上歯茎の奥に2cmほどの切開を左右ともに入れます。
ここから、骨膜下に剥離を進めると、眼窩の骨から頬骨弓の前面まで意外に大きく開くことができます。
ただし、このとき三叉神経の末梢である眼窩下神経には十分注意します。
頬骨全体から頬骨弓を削ります
口腔内の切開からレシプロケータ(顔面骨用削骨器)を入れ、頬骨全体から頬骨弓の前方までを丁寧に削ります。
最後に頬骨の左右差が無いことを確認します。
頬骨弓の突出が取れにくい場合
どうしても頬骨弓の突出が取れにくい場合、耳の前に1cm程度の小さな切開を入れ、ここから頬骨弓の上面に沿って骨膜を剥離し、口腔内の傷とトンネル状に開通させます。
ここからレシプロケーター(顔面骨用削骨器)を使い、さらに頬骨弓の後部を削ることもできます。
頬骨・頬骨弓削り内側移動固定術の実際
頬骨・頬骨弓削り内側移動固定術のポイント
- 頬骨・頬骨弓削り内側移動固定術の術前に3DCT付きのCT検査を行います。
- チタンプレートまたは糸による固定を行います。
口腔内上歯茎上方での粘膜切開
頬骨・頬骨弓削り内側移動固定術では、口腔内の上歯茎の上方奥を3cmほど口腔粘膜を切開し、骨膜下に剥離を進めます。
眼窩の下から頬骨と頬骨弓の前方を広く露出します。眼窩下神経(感覚神経)には十分注意を払います。
頬骨のブーメラン型骨切り
頬骨の骨膜が十分剥離した後、頬骨骨体部にブーメラン型の骨切りを行います。これは左右差を起こさないためと、術後に頬骨がずれないようにするための骨切りデザインです。
頬骨の内側移動と固定
移動が可能になった頬骨骨片を内側に移動させ、プレートまたは糸で固定します。この施術により頬骨の幅は減少します。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した頬骨の増大の実際
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した頬骨の増大では、患者さまに術前に3DCT付きのCT検査を行っていただきます。
この3DCTを元に3Dモデルを作成して、3Dプリンタで3Dモデルを作製します。
この3Dモデルから人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)のピースを作製しておきます。
CT検査から人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)のインプラントの完成まで、おおよそ3週間を要します。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)をインプラント
作製した人工骨(バイオペックス)を患者さまの両頬に移植します。
手術は、全身麻酔下で口腔内の切開から行います。
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)を使用した頬骨の増大の術後CT画像
人工骨(バイオペックス : ペースト状ハイドロキシアパタイト製剤)の移植後5年経っても人工骨の吸収が起きていないことが確認できます。