ブロウリフト/アイリフト
(上まぶたのしわ・弛み取り)

ブロウリフト/アイリフト(上まぶたのしわ・弛み取り)とは

上眼瞼にたるみが多い症例では、重瞼線上での皮膚切除が多くなることがあります。
その場合、もったりした二重瞼になることが多く(ハム目)大変不自然な目元になることが危惧されます。
このような時には眉下や眉上で余剰皮膚を調節するブロウリフトやアイリフトがとても良い結果を出します。

ブロウリフトとは、眉毛の上の生え際からおでこに向かって皮膚を切除し、眉毛と共に上まぶたの弛みを矯正する美容外科の手術です。
眉そのものが下垂している(いわゆるハの字眉)場合に利用される手術法です。

アイリフトとは、眉毛の下の生え際から上まぶたに向かって皮膚を切除し、上まぶたの弛みを矯正する美容外科の手術です。



ブロウリフトを選択する場合は、眉毛の弛みも気になる症例の場合です。
アイリフトを選択する場合は、眉毛は吊り上げずに上まぶたの垂れ込みだけを矯正しようとする場合です。

fig1.ブロウリフトとアイリフト

ブロウリフト・アイリフト手術の欠点と利点

ブロウリフト・アイリフトのメリット

ブロウリフト・アイリフト手術のメリットは、切開式二重まぶたの手術で二重まぶたのラインで上眼瞼の弛みを大量に取ろうとすると、どうしても不自然になり易かったのですが、ブロウリフト・アイリフト手術を一緒に行うととても自然な仕上がりになります。また、目のリフティングを行うことでエイジング・ケアの手術にもなります。

ブロウリフト・アイリフトのデメリット

ブロウリフト・アイリフト手術でのデメリットとしては、殆ど目立たないとはいえ、傷跡が皆無ではないことです。
眉上の皮膚は前額(おでこ)の皮膚と同じでとても厚い皮膚です。
創傷治癒過程(傷が治る過程)で一時的に傷跡が盛り上がる時期があり、その際この部位の傷跡は目立つことが多いのです。傷跡が眉から少し離れて見える場合もあります。傷跡が落ち着くまでの時間は、個人差があります。しかし、反応が強い方でも1年程度で落ち着いてきますので、根気良く待たなければならない時期があります。

ブロウリフト・アイリフト手術の手術時間と術後経過

ブロウリフト(眉上皮膚切除術)・アイリフト(眉下皮膚切除術)の手術は、丁寧な縫合が大切です。そのため手術時間は60分くらいを予定します。
また、綺麗な術後のためには術前のデザインは大切です。ブロウリフト・アイリフト手術では、0.5mm単位で丁寧な手術設計を行います。この手術のデザインに、30分を要する場合もあります。
ブロウリフト・アイリフト手術の抜糸は、術後7日頃に行います。
ブロウリフト・アイリフト手術による腫れは、大まかな腫れと内出血の色が落ち着いてくる頃までに、術後2週間程度かかります。術後2~3カ月頃には、傷跡がやや硬く盛り上がる感じを受けることがあります。ブロウリフトの場合には、一時的に傷跡がわずかに盛り上がったり、傷跡が眉と離れて見えることがあります。
その後、術後4~6カ月で傷跡はほぼ落ち着ついてきますが、ある程度落ち着くのに1年程度を要する場合があります。また、傷跡は2〜3年かけてより目立たなくなっていきます。

術後経過とアフターフォロー

ブロウリフト・アイリフト手術の術後1時間ほど冷却しながらお休み頂いた後、ご帰宅できます。
術後1日間だけ傷の上にガーゼをあてテープで圧迫固定します。
ブロウリフト・アイリフト手術の翌日にガーゼ圧迫を外しテープ固定とします。特に問題が無ければ7日後の抜糸までは、ご自分で消毒をお願いしています。
消毒薬は、酒井形成外科で処方します。その時に消毒法をお伝えします。
洗顔洗髪は、術後翌日のチェックで問題がなければ行って構いません。また傷以外の場所は、お化粧も可能です。
抜糸は、ブロウリフト・アイリフト手術の7日後です。抜糸後は、一般の生活が全て可能になります。
ブロウリフト・アイリフト手術の術後1~2カ月後と術後6カ月後に、状態観察を行います。

ブロウリフト・アイリフト手術の詳細情報

施術時間 60〜120分程度
施術後の通院 1週間後に抜糸。1ヶ月目と3ヶ月目にデザインチェックを行います
腫れについて 2~3週間程度でかなり落ちついてきます
カウンセリング当日治療
入院の必要性 不要
麻酔 局所麻酔
洗顔・洗髪・シャワー浴 手術次の日から可

リスク(合併症・副作用 等)

感染
細菌やウイルス等による炎症。
血腫
術後、皮下や臓器からの出血が起こり、血液が貯留することです。
出血
術後やや多い量の出血を見ることです。
内出血
術後概ね起こる皮下の血液の組織への浸透で、自然に吸収されます。
瘢痕(創跡)
全ての皮膚切開創は、多少の傷痕が残ります。肌質的に目立つ人もいます。
肥厚性瘢痕(ケロイド)
傷痕の中でも、膨らみや硬さが強いものです。原因は、遺伝性のため術前には防御することができません。ただし、治療法がございます。
色素沈着
瘢痕の一つですが、色素(メラニン)の沈着が主な原因です。
アレルギー
薬剤が原因のものが多いのですが、金属やテープ等でも発症することがあります。
予定形態との差
なるべく患者さまの意見は取り入れるようにしますが、完全な表現は無理がある場合があります。
微妙な左右不対称
人間の体は左右不対称であるため、手術後にも左右不対称は起こりえます。
閉眼障害
 
眉毛形態異常
 

ブロウリフト・アイリフト手術の手術費用

項目 治療内容 金額
(消費税込)
ブロウリフト 550,000円
アイリフト 440,000円
美容的要素のあるものは自費になります。

ブロウリフト・アイリフトの症例

症例1
加齢によりまぶたが下がってきた症例 アイリフト

加齢によりまぶたが下がってきた症例です。眉下皮膚切除だけで対応しました。

加齢によりまぶたが下がってきた症例 アイリフトの術前 開眼
術前 開眼
加齢によりまぶたが下がってきた症例 アイリフト 術後 閉眼
術後 開眼
加齢によりまぶたが下がってきた症例 アイリフトの術前 閉眼
術前 開眼
加齢によりまぶたが下がってきた症例 アイリフト 術後 閉眼
術後 開眼
加齢によりまぶたが下がってきた症例 アイリフト 手術デザイン
手術デザイン
この症例の価格

眉下皮膚切除 両側 モニター 35.2万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

症例2
加齢によるまぶたの弛みの修正 アイリフト

加齢によるまぶたの弛みの修正と目立たない重瞼を希望された患者さまの症例です。

アイリフトの術前 開眼
術前 開眼
アイリフト 術後 開眼
術後 開眼
アイリフトの術前 閉眼
術前 閉眼
アイリフト 術後
術後 閉眼
アイリフト デザイン
手術デザイン
この症例の価格

切開重瞼 眉下皮膚切除 両側 モニター 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

症例3
眉形を良くしはっきりした視線の形成 アイリフト

眉形を良くしはっきりした視線の形成を希望された患者さまの症例です。元気のある顔立ちをご希望されたので、眉を上げる手術と重瞼幅を広げる手術をしました。

アイリフト 術前
術前
アイリフトの術後
術後
アイリフトの術後
術後
この症例の価格

眉上皮膚切除、切開重瞼、両側、モニター 79.2万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

症例4
加齢性の眉のたるみと上まぶたのたるみ、陥凹性変形の修正+上眼瞼に脂肪を注入

加齢性の眉のたるみと上まぶたのたるみ、陥凹性変形の修正を希望なさった患者さまです。眉上皮伏切除とともに上眼瞼に脂肪を注入しました。

アイリフト 術前
術前
ブロウリフト・アイリフトの術後 開眼
術後
アイリフト 手術デザイン
手術デザイン
ブロウリフト・アイリフトの術後 閉眼
術後
この症例の価格

眉上皮膚切除、眼瞼脂肪注入、両側、モニター 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

症例5
他院での切開式二重まぶたの修正 眼瞼皮膚が厚いため、重瞼線が曖昧になった

他院で行った重瞼の幅が狭すぎ、また、重瞼線にもったり感がでているのを修正希望の若い患者さまです。眼瞼皮膚が厚いため、重瞼線が曖昧になったのです。そこで、眉下皮膚切除を行い、眼瞼縁を伸展し重瞼を薄く表現しました。

眼瞼皮膚が厚いため、重瞼線が曖昧になった症例の術前
術前
眼瞼皮膚が厚いため、重瞼線が曖昧になった症例の術後
術後
眼瞼皮膚が厚いため、重瞼線が曖昧になった症例の術前
術前
眼瞼皮膚が厚いため、重瞼線が曖昧になった症例の術後
術後
この症例の価格

切開重瞼 眉下皮膚切除 両側 モニター 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

症例6
加齢による上眼瞼のたるみを眉下皮膚切除と切開重瞼で修正

加齢により上眼瞼がかなり弛んだ一重瞼の患者さまです。眼瞼のたるみの修正とふたえ瞼を希望されました。眼瞼皮膚が厚い方ですので、眉下皮膚切除で眼瞼を薄く変化させ、そこに二重瞼を形成しました。

ブロウリフト・アイリフト手術 術前
術前 開眼
ブロウリフト・アイリフト手術 術前
術前 閉眼
ブロウリフト・アイリフト手術 術前
術前 開眼
ブロウリフト・アイリフト手術 術前
術前 閉眼
この症例の価格

眉下皮膚切除 切開重瞼 両側 モニター 70.4万円(税込)

この症例のリスク・副作用

感染、血腫、結膜炎、角膜炎、予想外重瞼線、重瞼線の消失、瘢痕

ブロウリフト・アイリフト手術の実際

ブロウリフト(眉上皮膚切除術)・アイリフト手術のポイント(眉下皮膚切除術)

  • 眉毛の上または下の眉毛の境界線上での皮膚切除を行います。
  • 丁寧な縫合が重要です。
  • 上眼瞼の状態を確認します。
酒井院長
酒井院長
金沢医師
金沢医師
河野医師
河野医師

患者さまの眼瞼の観察をしっかり行います

ブロウリフト・アイリフト手術 術前
術前 開眼
ブロウリフト・アイリフト手術 術前
術前 閉眼

眉下皮膚切除の量をシュミレーションします。

眉下皮膚切除の量をシュミレーションします

眉下皮膚切除の量から重瞼の形態をシュミレーションします。

眉下皮膚切除の量から重瞼の形態をシュミレーションします

手術のデザインを行います。

手術のデザインを行います。

形成外科的縫合法

患者さまから見た場合、ブロウリフト・アイリフト手術は傷跡が目立つのではないかという心配があると思います。たしかに傷跡は「ゼロ」にはなりません。しかし、6カ月くらいで殆ど「ゼロ」になったように感じるくらい、傷跡が目立たなくなります。
しかし、そのためには形成外科専門医の職人的縫合手技が必要なのです。

細かく縫っているから綺麗になるのではありません。
筋肉や皮下の真皮を丁寧に縫合する「中縫い」(「真皮縫合しんぴほうごう」)が美しい傷跡を形成する必須事項です。
続いて、皮膚の縫合を行いますが、中縫合を正しく行えば、皮膚の縫合はピッタリ合わせる程度で、あまり強くは縛りません。
縫合に際しては、ルーペ(拡大鏡)を装着し、皮膚と皮膚がピッタリ合うことに集中します。